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2023年 IATA DGR 64版改定:リチウムイオン電池航空輸送の主要変更点

安全性・規格

2023年のIATA DGR(航空危険物規則書) 第64版 改定により、航空輸送によるリチウム電池(リチウムイオン電池、リチウム金属電池)輸送について、主要な5つの変更があります。
新しい規則の準拠は2023年1月1日から始まります。

遅い情報更新となってしまいました。うっかりしすぎで、ご覧いただいている皆さまには申し訳ありません。

5つの主要変更点

 PI 965 IB および PI 968 IBに、3mの積み重ね試験追加

梱包要件
UN3480 PI 965 セクション IB : リチウムイオン電池 単体(単電池・組電池)
UN3090 PI 968 セクション IB : リチウム金属電池 単体(単電池・組電池)

今まではUN容器不要、1.2m落下試験合格のパッケージが必要でしたが、3mの積み重ね試験要件=スタックテストが追加されました。同じパッケージを3mの高さまで積み重ねた場合の総重量に相当する圧力をパッケージの上面に24時間かけて、中のバッテリーやパッケージに輸送の安全性に影響を与える可能性のある損傷があってはなりません。
保管または輸送中にパッケージが積み重ねた圧力に耐えられる事を保証します。


セクションⅡ オーバーパックの固定要件

梱包要件
UN3481 PI 966 セクション II:リチウムイオン電池 機器と同梱(単電池・組電池)
UN3481 PI 967 セクション II:リチウムイオン電池 機器組込(単電池・組電池)
UN3091 PI 969 セクション II:リチウムイオン電池 機器と同梱(単電池・組電池)
UN3091 PI 970 セクション II : リチウムイオン電池 機器組込(単電池・組電池)

オーバーパックに入れる場合、すべてのパッケージがオーバーパックに固定されている必要があるように改定されました。パッケージの必要な機能をオーバーパックが妨げてはなりません。

リチウムイオン電池の航空輸送 PI965,966,967についてはこちらで確認
リチウム金属電池の航空輸送 PI968,969,970についてはこちらで詳しく


リチウム電池マークラベルの電話番号表示が不要に

リチウム電池マークに電話番号を記載する必要がなくなります。電話番号を表示したラベルは2026年12月31日まで使用できます。

梱包ラベルの確認はこちらから



ボタン電池のテスト要件削除

機器(回路基板を含む)に組込まれて出荷されるボタン電池は、UN38.3試験サマリー提出が不要になりました。

A154に該当する輸送禁止

特別規定A154:内部のリチウム電池が損傷し、危険な熱暴走、火災、または短絡を引き起こす可能性のある欠陥がある場合、バッテリー・セルの輸送禁止

バッテリー駆動車両(UN3171)、エンジンおよび機械(UN3528,3529,3530)、救命器具(UN3072)、膨張式救命器具(UN2990)、内燃機関、自動車(UN3166)に追加されました。




リチウム電池セル・バッテリーの航空輸送をする際、2023の改訂で最も大きいのは、3m積み重ねテストの梱包要件ではないでしょうか。
ただ、小型電池であれば、3m積み重ねを仮定した重しを24時間載せて、梱包の荷痛みと中身への損傷なきことを確認してレポート作成するのはさほど難しくはないかと思います。
2022年変更に比べると大きな改定ではないためか、IATAサイトでは明確な告知はありませんでしたが、下記および海外サイトなどを参考といたしました。


一般社団法人 航空危険物安全輸送協会
http://www.jacis.or.jp/revision.html

ANA Cargo
https://www.anacargo.jp/ja/news/221220-ope.html


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