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モバイルバッテリー類の飛行機内への持ち込み制限個数とWh~計算方法

安全対策・市販品



飛行機の機内に持ち込みができるリチウムイオン電池モバイルバッテリーの条件について解説します。

リチウムイオン電池は預け入れ手荷物にできない。機内持ち込みだけ許可



旅行や仕事で飛行機に乗るとき、ほとんどの方がスマートフォンやノートパソコンを機内に持ち込んで使用するかと思います。
しかし、飛行機内に持ち込めるリチウムイオン電池の容量と個数には制限があります。

まず、飛行機で移動する場合、電子機器の予備バッテリーは、預け入れ手荷物として預けることができません。ですから、機内へ手荷物として持ち込むことになります。

リチウムイオン電池は、正しい使い方をしている限り安全ですが、高温や衝撃が加わったり、誤った使い方をした場合に発火の危険があり、旅客機での荷物輸送が危険だからです。

制限される容量ごとの数量、Whの算出方法、持ち込みができる100Wh,160Whの容量mAhの目安、国内線と国際線の航空会社各社の対応など、国内便、国際便の機内への持ち込みが可能なモバイルバッテリーについて、2021年10月の段階でわかることを解説します。



機内に持ち込めるモバイルバッテリーの容量・個数


機内持ち込みが可能なリチウムイオン電池は、160Wh以下のものに限られています。

160Whを超えるもの、もしくはワット時定格量(Wh)の不明なリチウムイオン電池は客室内へ持ち込みできません。

100Wh以下のモバイルバッテリー : 個数制限なし(国内線)

100Wh~160Whのモバイルバッテリー : 1人2個まで

大容量のモバイルバッテリーを機内に持ち込む際は注意が必要です。
(国際線は航空会社によって異なる条件を設けている場合があります)




国土交通省 「機内持込・お預け手荷物における危険物について」
成田空港 「携帯電話やデジタルカメラなどのバッテリー類の航空機内持ち込み、お預け入れについて」

成田空港 予備電池の機内持ち込み、預入(参照)

Wh(ワット時定格容量)1人当たり数量制限機内持ち込み預け入れ
100Wh以下制限なし×
100Wh以上160Wh以下2個まで×
160Wh以上×××


電子機器本体の場合
Wh(ワット時定格容量)機内持ち込み預け入れ
160Wh以下



機内に持ち込みできるモバイルバッテリー容量(mAh)はどれくらい?

160Whって何mAhなの?

160WhをmAhに換算すると


リチウムイオン電池は、通常ひとつの電池(セル)が3.7Vであることがほとんどです。ですので160Whは、単純に計算すると、43,243mAhです。ですので

43,243mAh以上の電池は、160Wh以上になる可能性が高いため、機内持ち込みできない可能性があります。

同じように、100Whのモバイルバッテリーの容量は、27,027mAh ですので

27,027mAh以下のモバイルバッテリーが、個数制限なく機内持ち込みできる目安となります。

ただし、この容量の目安は絶対ではないのでご注意ください。
複数の電池を並列接続して、電圧を増している場合はWh値が大きくなります。

ノートパソコン用のモバイルバッテリーの場合、ほとんどは電池を並列接続しています。
例えば、Panasonicのレッツノートのバッテリーは、定格容量:4,786mAh /11.55V(3セル)なので、55.28Whです。


容量の確認方法

モバイルバッテリーのサンプル

モバイルバッテリー本体には、ほとんどの場合、スペック表示があります。
このサンプル写真は、セル(単電池)容量は3.7V、10000mAhで37Whだとわかります。

しかし、表示がない、あるいはわかりにくい製品もあります。
そういう時はどうしたらよいでしょうか。

Wh( ワット時定格量 )の計算方法


Whは、定格容量(Ah)×定格電圧(V)です。
mAh表示の場合は、1000で割ってAhにしてから、計算します。
ほとんどのモバイルバッテリーは電池一つの単セルで、定格電圧は3.7V、USB 5V出力なので

10,000mAhのバッテリー容量 → 10Ah × 3.7V = 37Wh

となります。

ただし、大容量のマルチバッテリーの中には、複数の電池を用いて、5V、9V、12V出力に対応しているものがあります。
実際は3.7V×2=7.4V(9V出力)、3.7V×3=11.1Vと考えられますが、正確な記載がない時には、最大出力の電圧を適用します。


10,000mAhでDC12V出力のバッテリー容量 → 10Ah × 12V = 120Wh



スマートフォンやノートPC本体、ワイヤレスイヤホン、電子タバコのWhは?

スマートフォンの場合、
大容量ランキング一位、Energizer Power Max P18K Popは18,000 mAh
この場合のWhは 定格電圧が3.7V とすると、66.6Whです。
しかし通常、大容量といわれる4,000mAhの場合は14.8Whですから、複数持ちでも問題ないでしょう。

ノートパソコンの場合、
35~50Wh程度のバッテリー容量を持つ製品が多いといわれます。

ワイヤレスイヤホンの場合、
イヤホンと充電用ケースを合わせても500~1000mAh程度(わたしが使用している機器は合わせて560mAhでした)
数十個持ちでも問題ありません。

電子タバコの場合、
内蔵電池はたいてい18650です。大容量ハイパワーの3500mAhでも13Whですから、こちらも複数持ちで問題ありません。

電子機器本体の場合、内蔵のリチウムイオン電池容量が単体で160Whを超えることはほとんどないと言っていいでしょう。




各航空会社のモバイルバッテリー容量制限

機内持ち込みできるモバイルバッテリー

国内便と国際便でどう違う?

機内持込・お預け手荷物における危険物についてのお問い合わせ先(国土交通省 令和3年7月)
https://www.mlit.go.jp/common/001412145.pdf

国内線のモバイルバッテリー持ち込み条件


航空会社容量制限
日本航空(JAL)
100Wh以下:〇(個数制限なし)
100Wh~160Wh:〇(1人2個まで)
160Wh以上:×
全日本空輸(ANA)
AIRDO
スカイマーク
ジェットスター
スターフライヤー
ピーチ

航空会社のHPを確認し、必要な場合は短絡防止処置を行ってください。
例:購入時の小売り容器に収納するか、あるいは端末を絶縁する(テープなどで剥き出しの端末を保護するか、別々のプラスチックの袋もしくは保護パウチに個々の電池を収納する)など



国際線のモバイルバッテリー持ち込み条件


国によっては日本の国内線よりも厳しい条件になります。没収されてしまわないよう、必ず利用する航空会社へ確認することをお勧めします。
JAL、ANAなどの日本の航空会社は、国内線と同じ条件です。ただし乗り継ぎ便の場合はご注意ください。



参考表

航空会社100Wh以下100Wh~160Wh160Wh以上
ブリティッシュエアウェイズ4個まで2個まで持ち込み不可
アメリカン航空4個まで2個まで160〜300Wh - 特別サポート担当者に問い合わせ
ユナイテッド航空2個まで問い合わせ
エールフランス航空20個まで2個まで(許可が必要)持ち込み不可
大韓航空20個まで2個まで持ち込み不可
KLMオランダ航空20個まで事前承認必要持ち込み不可
エアロフロート・ロシア航空2個まで(許可が必要)問い合わせ
ルフトハンザ航空2個まで(許可が必要)車椅子・移動補助機器:300 Wh以下1個、または各160 Wh以下2個まで
フィンエアー事前承認必要持ち込み不可
中國東方航空〇(数量は妥当な程度)2個まで(許可が必要)問い合わせ


※健康上の理由で必要な電動車椅子や、補助機器で160Whを超えるものは、問い合せてください。
※リコール製品は基本的に持ち込み不可です
※数量は一人当たりです



まとめ

  • 飛行機の中に持ち込めるモバイルバッテリーは、160Wh以下
  • 100Wh以下は個数制限がないが、100Wh~160Whの大容量のモバイルバッテリーは2個まで(いずれも国内線その他一部国際線で)
  • 160Whの容量の目安は、43,243mAh
  • 100Whの容量の目安は、27,027mAh
  • マルチバッテリーはWhが大きくなるので注意
  • 国際線のモバイルバッテリー持ち込み条件は、国内線より厳しい
  • Wh表示がない、Whが不明なモバイルバッテリーは機内持ち込みできません

お仕事、ご旅行の参考になれば幸いです。どうぞ良い旅を! 

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