リチウムイオン電池製品のリコール情報です。
経済産業省リコール情報・消費者庁リコール情報サイトより、リチウムイオン電池関連をピックアップしています。
2024年分以降~随時更新
リコールとは
欠陥のある製品を生産者が回収し、無料で修理・交換・返金等の対応をすることです。
事故や製品のトラブルを防止し、消費者を守るため実施されます。
市場不具合からメーカー判断でされるほか、国からリコール要請がされることもあります。
欠陥という言葉はネガティブに受け取られがちですが、メーカーが不具合を放置せず、消費者の安全を確保するため誠実に対応している証明でもあります。
2025年
★は重大製品事故を契機とした、または重大事故に関する調査で判明した理由に基づいたリコール製品
- ダイアテック株式会社「自転車用ライト:Knog Blinder 900、Knog Blinder 1300」(2024/8/25)
リコール実施の理由:バッテリーセルの特定のバッチに、製造時の品質管理上の問題により発火の可能性がある - 株式会社サイン・ハウス「ポケッタブル高圧洗浄機:SPICERR)(★2025/8/4)
リコール実施の理由:バッテリーセルの製造過程において製造上の問題により、発煙・発火が発生 - 本田技研工業株式会社・デンヨー株式会社「着脱式可搬バッテリー:Honda Mobile Power Pack e:」(2025/7/16)
リコール実施の理由:バッテリー内のセルと構成する部品の溶接条件が不適切なため、損傷したセルから電解液が漏れるものがあり、そのまま使用を続けると、漏れた電解液により金属が析出し短絡して、セルが発火し火災に至るおそれがある - Bigblue Tech株式会社「リチウム電池内蔵充電器:X tormモバイルバッテリー」(20205/7/1)
リコール実施の理由:膨張。PSE表示がなかった - アンカージャパン株式会社「リチウム電池内蔵充電器:Anker Power Bank、Anker MagGo Power Bank」(★2025/6/26)※2024/9/17リコールの期間拡大・型番追加
リコール実施の理由:セル製造サプライヤーによる不適切な部材使用が見つかり事故の可能性あり

- イオンリテール株式会社「ハンディファン:5WAYスリムハンディファン」(★2025/6/25)
リコール実施の理由:充電中に異常発熱・発煙する事例を確認。使用中に羽根が折れる場合あり - 株式会社ドリームファクトリー「マッサージ器(充電式):エクサガン ハイパー(ブランド名:ドクターエア)」(★2025/6/2)
リコール実施の理由:内部部品の不具合が原因で、製品の一部で発火事故が発生 - デロンギ・ジャパン株式会社「フッドミキサー(ブレンダー):充電式ブレンダー Nutribullet GO NBG-100モデル」(★2025/3/24)
リコール実施の理由:充電中にバッテリーセルから破片や高温ガスが放出されるケースが発生。充電中にバッテリーセルが過熱し、発火の可能性がある
※類似の機種解体動画では18650を2本使用しており、キャップが外れて巻回体とガスが放出されたのではと推測します。 - EcoFlow Technology Japan株式会社「ポータブル電源:EFDELTA」(★2025/2/25)
リコール実施の理由:当該製品について、火災事故が発生した - 株式会社CIO「リチウム電池内蔵充電器:SMARTCOBY Ex01 SLIM
Qi2 & CABLE」(2025/1/27)
リコール実施の理由:当該製品から発火するおそれがある
2024年
- 株式会社テイーエム「パオック ポータブル蓄電池 Battery CUBE」(★2024/12/20)
リコール実施の理由:電池セルより発火するおそれがある - 株式会社final「ワイヤレスイヤホン:TWS03R」(★2024/12/16)
リコール実施の理由:当該製品について発煙・発火する事象が発生した - SUNVIC合同会社「ポータブル電源:SUPAREE ポータブル電源及びSUNVICポータブル電源」(★2024/11/15)
リコール実施の理由:3件の火災事故が生じており、共に原因の特定に至ってはいないが今後も同様の事故が起こりうる可能性が高い - 株式会社オーディオテクニカ「ワイヤレスイヤホン:ATH-SQ1TW2」(2024/11/15)
リコール実施の理由:充電ケースに内蔵している充電池が破裂、焼損する製品事故が発生した - 株式会社ノジマ「リチウム電池内蔵充電器:分離式モバイルバッテリー」(★2024/11/8)
リコール実施の理由:バッテリー内部の充電制御に不備があり、過充電になることにより発火のおそれがある - ライソン株式会社「スピーカー:ウェアラブルスピーカー、ウェアラブルネックスピーカーほか」(★2024/10/17)
リコール実施の理由:製品の使用中、充電中に発火する事故が発生したことを受け、同型の電池を搭載した製品について製品の安全性に問題があると判断した - ベルキン株式会社「リチウム電池内蔵充電器:Belkin BoostCharge Pro Fast Wireless Charger for Apple Watch +Power Bank 10K」(★2024/10/7)
リコール実施の理由:リチウムイオンセル部品が過熱し、火災が生じるおそれがある - プレシードジャパン株式会社「ワイヤレスイヤホン:AVIOT トゥルーワイヤレスイヤホン TE-D01q2」(★2024/9/27)
リコール実施の理由:バッテリーにおいて不備が確認され、焼損リスクがあると判断した - 株式会社エアージェイ「リチウム電池内蔵充電器:MB-T5000L」(★2024/9/24)
リコール実施の理由:当該製品及び周辺を焼損する火災が発生。一部ロットにて不具合品が混入している可能性がある - アンカージャパン株式会社「リチウム電池内蔵充電器:Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)、Anker Power Bank (20000mAh, 22.5W,Built-In USB-C ケーブル)」(★2024/9/17)
リコール実施の理由:国外で該当製品が発火する事象の報告が届き調査した結果、製造過程で不備発覚。継続調査の結果、セル製造サプライヤーによる不適切な部材使用が見つかり事故の可能性 - サラヤ株式会社「ディスペンサー:WASH BON AUTO SOAP DISPENSER」(★2024/7/31)
リコール実施の理由:搭載しているリチウムイオン電池に製造上の問題が確認された

- イケア・ジャパン株式会社「リチウム電池内蔵充電器:VARMFRONT ヴァルムフロントモバイルバッテリー」(2024/7/17)
リコール実施の理由:一部の対象製品において製造不良により発火のおそれがある - Shenzhen Baseus Technology Co., Ltd(海外事業者)「リチウム電池内蔵充電器:Baseusマグネット式(ミニ)ワイヤレス充電モバイルバッテリー」(2024/7/4)
リコール実施の理由:製品中のリチウムイオン電池がオーバーヒートし火災を起こすおそれがある - 株式会社モンベル「LEDヘッドライト(電池式):EXパワーヘッドランプ」(2024/7/4)
リコール実施の理由:特定の条件での使用時にバッテリーケースが発熱又はバッテリーケース付近から発火するおそれがある※リチウムイオン電池は付属していない - パナソニック サイクルテック株式会社「電動アシスト自転車用バッテリー」(2024/4/23)
リコール実施の理由:電動アシスト自転車用および交換用バッテリーから発火する可能性があることが判明 - 株式会社テイーエム「ポータブル蓄電池:パオック ポータブル蓄電池Battery CUBE・amfun’s ポータブル蓄電池-Recta-」(★2024/4/10)
リコール実施の理由:使用方法により、電池セルより発火の恐れがある - アンカー・ジャパン株式会社「スピーカー:Anker SoundCore ブラック」「スピーカーフォン:Anker PowerConf S3」(2024/4/4・6/6対象販売期間の拡大)
リコール実施の理由:一部のロット管理に不備が発覚し、事故の可能性がある
※詳細 ”不備の原因は、二次取引先のバッテリーセル製造業者が、本来廃棄されるべきバッテリーセルを現場の判断で再度組み立て直し、出荷していたこと。組み立ては手作業で行われ、内部短絡が起こりうる状況(ITmedeiaより)”
アンカーはすでにセル製造業者との取引を終了しているそうです。 - 株式会社サミーネットワークス「充電器:DISC UPシンディ スタンド式ワイヤレス充電器」(2024/3/22)
リコール実施の理由:当該製品が発火するおそれがある - 株式会社C&C「ポータブル電源(リチウムイオン):iRoomポータブル電源」(★2024/2/27)
リコール実施の理由:製品から出火する重大製品事故が起きており、火災に至るおそれがある - 株式会社山善「ポータブルDVDプレーヤー:Qriom ポータブルDVDプレーヤー」(★2024/2/19)
リコール実施の理由:充電中にバッテリーが発煙・発火するおそれがある - 京セラ株式会社「リチウム蓄電池:リチウムイオン蓄電システム マルチDCリンクタイプ 」(2024/1/18)
リコール実施の理由:蓄電池ユニットから発煙・発火の可能性がある
リコール情報はどこに出ている?
経済産業省 リコール情報
https://www.meti.go.jp/product_safety/recall/index.html
2007年(平成19年)5月14日以降のリコール情報などを掲載。安全上の問題が生じる可能性がある製品について消費者への注意喚起等を含め、情報提供を行っています。
消費者庁 リコール情報サイト
https://www.recall.caa.go.jp/index.php
リコール製品情報を集約したサイト。食料品、車両まで広く網羅しており、製品のカテゴリのほか、高齢者向け、子ども向けなども検索できるようになっています。また、メールサービスでリコール情報を受け取ることも可能です。
国土交通省 自動車のリコール・不具合情報
https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/top.html
クルマ関係のリコール情報を集約したサイト。車名やチャイルドシート、タイヤからも検索できます。
また、不具合について同サイトの自動車の不具合情報ホットラインから報告できます。
リコールに至らないために
リチウムイオン電池が大量生産され、価格競争により安価になるにつれ、多くの製品が市場に出回るようになります。
安価な電池は製品価格を抑え、より多くのユーザーに届きます。
しかし、リチウムイオン電池は火災・人命にかかわる重大事故を引き起こす危険品でもあります。
リチウムイオン電池の安全性確認は、安全な製品製造に不可欠です。
電池の製造品質は、電池の解体でおおよそ明らかになります。
当サイトでは、電池解体の請負ほか、リチウムイオン電池品質解析コンサル会社のご紹介をしています。お気軽にお問い合わせください。
当サイトでも電池解体例を掲載しています。ご参考までにご覧いただければ幸いです。